ただいま それぞれの居場所
2016年度
吉岡宿にしぴりかの映画祭
高齢者の介護現場を描いた作品。そういってしまえばそれまでだが、ここで日々営まれていることは「介護」というより利用者とスタッフの共同生活のよう。若者が運営する事業所では、日夜落語のような掛けあいがある。夢とうつつが重なりあってスタッフを叱りつけるおばあさん。引退した仕事にきょうも出かけていくおじいさん。老いるとは、なんと豊かなことだろう。「ただいま」のむこうには、いつも「おかえり」がある。そう、居場所とは逢いたい人のことなのだ。
(平成22年度文化庁映画賞〈文化記録映画大賞〉受賞)
監督:大宮浩一
配給:大宮映像製作所